■2003-
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■1997-1999
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このごろ
大学生ごろ
新入生歓迎パンフレット
タマビグッズ
多摩美術大学芸術祭実行委員会広報局
2003年多摩美術大学情報デザイン学科卒業研究制作展 〜タマジョー〜
浪人生ごろ
高校生ごろ
中学生ごろ
小学生まで
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■坂巻裕一／佐カ間球壱 ■2003- ■1999-2003 ■■shinkan ■■kkq ■■geisai ■■tamajo ■1997-1999 ■1994-1997 ■1991-1994 ■1978-1991 |
このごろ 大学生ごろ 新入生歓迎パンフレット タマビグッズ 多摩美術大学芸術祭実行委員会広報局 2003年多摩美術大学情報デザイン学科卒業研究制作展 〜タマジョー〜 浪人生ごろ 高校生ごろ 中学生ごろ 小学生まで |
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■川 ■1999.05.14 ■大1 |
桜というと一見華やかな印象を抱きますが、実は陰と陽の二面を持ち合わせた不思議な花だと思います。 舞い散って川面に浮かび流れゆく桜の花びらを見ていると、それは死者を乗せて三途の川を渡る小舟のように見えてこないでしょうか。咲いては散っての繰り返し。まるで、私たちの現世の縮図を見せられているようです。本当の美しさというのは、喜びと哀しみを合わせ持っているものなのかもしれません。 また、人は桜の花を見ると気が狂うという話を聞いた事があります。ここ数年、仲間と隅田川で花見をするのが恒例になりつつあるのですが、いつも同じ人が酔い潰れてしまいます。彼はふだんも酔う事はあるのですが、この時ばかりは尋常ではないのです。 当分は僕の桜に対する興味は尽きる事がなさそうです。 |
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■ツアー☆モロ出し ■会員証 ■1999.05.27 ■大1 |
サザンオールスターズというバンドのコンサートを見にゆく仲間「ツアー☆モロ出し」のための会員証です。首からぶら下げるようになっています。アクリル版の間にコピー紙を挟み、ネジで留めています。樹脂の購入と加工は東急ハンズでやってもらいました。 凝ったのは良いものの、これをつくったのは東京ドームでコンサートがあった当日だったため、みんなを待たせるはめになってしまいました。 |
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■男と女 ■1999.05.31 ■大1 |
僕の入った頃の広告研究会は、他のサークルから部員募集などのチラシを頼まれてつくることが主な活動でした。そんな中で、たまには自分達の表現もしようという事になり、テーマを設定して広告研究会のポスターをつくって展示しました。テーマは「男と女」です。テーマが決まった時の会議に出席していなかったので由来は良く分かりません。 広告研究会だから（新聞）広告で、部員募集だから求人、求人といえば性別、とけっこうすんなりと思い浮かんだ気がします。 当時はコンビニエンスストアのコピー機を用いた制作だったので、写真と文字を組み合わせたりするといった複雑なことはできません。そういった制約の中で、写真を使ったりしたものに見劣りしないものをつくるにはどうしたら良いかという事を考えていました。複雑な事が出来ないからといって諦めたりはしません。むしろ、単純な作業でも、しっかりと的を得る事ができれば世の中に出ている広告にも勝てるはずだと信じていました。そんな中で、モノクロで表現できる新聞を素材に選んだのは必然ともいえます。 かろうじて中学生の頃から家にあったワープロ（専用機）で文字を打ち、新聞の文字に使いました。しかし、良く見ると新聞の字というのはいくらか平体（タテを八割つぶしている）になっています。僕のワープロは基本の文字の大きさの倍数で拡大することしかできないので、一旦全ての文字をヨコ五、タテ四倍にして打ち出し、コンビニエンスストアのコピー機で再び五分の一に縮小しました。 そうやって出来た文字を自宅に持ち帰り、切り貼りして組み上げ、再びコンビニエンスストアにゆきます。今度は備え付けの普通紙でなく新聞紙にコピーします。当時お気に入りだったローソンのコピー機は手指し口がないため、用紙トレイを開けて紙をセットします。新聞紙は薄いので、よく絡まってしまい、その度冷や汗をかいたものでした。今では詰まった紙を取り除くのも手慣れたものです。 より本物らしさを出すため、裏面にも文字を刷って、表からわずかに透けて見えるようにしています。新聞紙を台紙にはったら、マスキングテープと赤鉛筆を加えて完成です。 多摩美生でも知る人ぞ知る「多摩クリ」の求人を隣に添えたりと、本当にさり気ないところにひたすら凝っています。 こういうアナログでの制作で培った工夫やこだわりはコンピュータを使うようになってからも大いに活きていると思います。 この作品が、僕の存在を広告研究会に認知させる切っ掛けになりました。僕の大学デビュー作と言えるでしょう。 |
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■広報局活動報告 ■1999.07.06 ■大1 |
実行委員会の顔合わせに行って、広報局でどんなパンフレットにしようかと話しているうちに、新聞紙にする事があっさり決まりました。 決まったはいいものの、はじめは先輩方からこっぴどく非難されました。ゴミにされてしまうとか、ゲロ隠しになるのが関の山とか、散々な事を言われましたが、そんな心配はないということを主張するため、書類などを作成して断固突破しました。 いざふたを開けてみれば廃棄は皆無でした。いくら環境問題の関心が高まって来ていたとはいえ、何故あれほど反対されたのか今でも良く分かりません。 僕が引退したら、後輩に口出しはすまいと心に誓いました。 |
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■ラ・BOHA展示 ■〜粘膜的絵画のしたたり ■1999.07.1X ■大1 |
広告研究会の仲間に頼まれてつくったグループ展の葉書です。裏面だけ僕が図案しています。地味な作業でしたが、文字を組むのは嫌いではなかったし、声を掛けてもらえた事自体が嬉しかったので喜んで引き受けました。 三人は油画を専攻している予備校時代からの仲間です。彼らのあいだでは、制作時にちょっと息抜きをする事を「ボハる」と言うらしく、それがタイトルの由来だそうです。 条件として、渡された三人の写真を使うという事がありました。この頃の僕のデザインといえば、いつもコピー機で仕上げていました。コピー機は中間色（灰色など）の表現があまりきれいにゆきません。それが気に入らず、自然と写真を使うのを避けて来たので、新鮮な仕事となりました。 最初は三人の名前は五十音順に並べたのですが、試作をみんなに見せた後に、この話を持って来てくれた渡辺史織さんがこっそり「これ（自分の名前）いちばん上にして」と言って来て、こうなりました。深聞きはしませんでしたが、そんな事もありました。 |
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■at-痕跡- ■1999.07.17 ■大1 |
錆びた看板や古い建物、使い込まれた道具などを見ていると、新しい物にはない深い味わいを感じます。そこには、人やものがたどってきた時間と空間が積み重ねられているのでしょう。それが痕跡として表出し、わたしたちに物語っているのです。そういうものを読み解いてみようと思いました。 現在を生きているわたしたちに、痕跡が教えてくれること、またそこから発見できることは何なのかと考えながら取材・研究をしました。 ここでは、それぞれの痕跡と、それらが発生する事物や環境を提示し、加えて痕跡を定着の度合いによって分解してみました。この段階での痕跡とは、もはや物理的なものにとどまりません。心の傷や習慣といった精神的なものも対象になり得ます。 題名は「あと（痕・跡）」の語感を、字面の印象を考慮してアルファベットで表した造語です。これを、取り上げたそれぞれの項目の語頭に合成することで「その事物・環境から発生する痕跡」を示す語としました。 *** コーヒー缶や煙草などの「もの」と、「生きもの」である飼い犬を同一座標上に置き、比較することができたのが成果です。 新しいものを創るということは、ただやみくもに前進することではなく、改めて自己のまわりを見つめ直すことから始まるのではないかと実感しています。 今まで何気なく見ていた世界が、やけに広く、おもしろいものに見えてくるこの頃です。 |
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■芸術祭パンフレットの ■レイアウトフォーマット ■1999.07.27 ■大1 |
パンフレット制作のフィニッシュワークは、コンピュータを使える唯一の二年生で、局長でもある長井才三くんに因るところが殆どでした。僕は挿し絵や広告をいくつか描きましたが、最も力を発揮したのはレイアウトの規格をつくったところだと思います。文字の大きさはいくらで、一行に何文字入れ、何段で組むか。上下左右と段や行間の空きはいくらにするか。一面にコラムを入れたり、その下部の広告は出版関係に絞っています。枠外の日付け等の入れ方など、随所に新聞らしさを演出するためのこだわりがあります。また、紙の端がギザギザになるか、爪穴が空くかなど、印刷行程での仕上がりについても入念に確認をとっています。こういった仕事をしている人の存在を、殆どの読者は気付く事はありません。しかしこういったことが、華やかなアートワークをより活かすために重要なのだと、誇りを持って取り組みました。 この年の広報局は、絵を描くのが上手い人、会計が得意な人、スケジュールの管理をしっかりできる人など、それぞれが自分のこだわる部分を持っている年でした。 |
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■封筒ラベルシール ■1999.08 ■大1 |
普通の作家なら作品集にこんなものは載せないでしょう。しかし、こういうなんてことのないものにこそデザインは必要なのです。今見ると至らぬところもあるのですが、精魂を込めてつくられているので、胸をはってお見せすることができます。 また、当時は一文字一文字を切り貼りしていたので、些細なものにしてもそれなりの手間が掛かり、作業しているうちに愛着も湧いてしまうのです。愛着や誠意を持ってつくったものが必ずしも相手を感動させられるものとなるとは限りません。しかし、受け手が満足することだけではなく、つくる側が納得できるものにするという精神は忘れてはならないでしょう。 |
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■親子ガード ■1999.08.30 ■大1 |
このガードの前でぼーっと向こう側を眺めていたら、往き交う人々が奥のガードの下に差し掛かった辺りで真っ黒なシルエットになり、夏の強い陽射しで真っ白になった道路とのコントラストがとても美しく見えました。 南千住の家からすぐ近くのところにある、鉄道架橋下の通路です。 まず、「親子ガード」という名前が気に入りました。親子ガードはＪＲ常磐線と日比谷線の二線が通っているところから名付けられたそうです。そのすぐ近くにあるもうひとつの架橋下の通路は、戦後浮浪者の溜まり場になっていた事から「乞食ガード」と呼ばれています。 この時はもう大学の近くに引っ越していたのと、向こうでの用事がちょくちょく残っていたので、通いながら描く事になりました。 道端で画架を開いて描いていると、いろんな人が声を掛けてくれます。その中でも特に印象的だった人に、飲み屋に連れて行ってくれたおじさんがいます。路上でしばらく話をした後、酒までは心地よくごちそうになったのですが、フロ（吉原）に誘われてしまった時にはさすがに焦ったのを覚えています。画材を持ったまま帰ってこない僕を、はなちゃんも心配していたようです。 |
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■乞食ガード ■1999.09.06 ■大1 |
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■長屋みかん ■1999.09.09 ■大1 |
実は本編集物の構想は高校三年生の時点から温めていたものだったのです。 |
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■ホタルブクロスカート ■1999.09.18 ■大1 |
学バスから降りて校舎へと向かう長い傾斜面、僕の前に女の子が歩いていた。大きいおしりだなあ、と思いつつしばらく眺めながら歩いた。 イイオの脇に通りかかったとき、緑の生い茂る壁の上を見てふと思う。ここらへんにも、こないだまでホタルブクロがいっぱい咲いてたなあ・・・そういえばこの女の子のスカートも色といい形といいなんともホタルブクロなスカートだ。 本当のホタルブクロがホタルを誘い込んでいるのならこのホタルブクロは男心を誘うのかもしれない。 七月のはじめに僕が見つけたちょっと遅咲きのホタルブクロ。 ＊＊＊ 非難を恐れずに言うと、美術をやる上で、僕は男で良かったなあと思うときがあります。それは、男性の方が比較的欲が強いのではないかと感じるからです。美術に限らず何をするにせよ欲を持つ事は大切です。特に男の妄想する力は創造の原動力として利用する価値が高いでしょう。 だからといって、欲とは性欲だけではありません。人と話していて楽しいとか、食べ物が美味いとか、みんな常に欲をつくり、そして満たすことを求めながら生きているのだと思います。冷静に考えてしまうと、人間なんて意味のない事をくり返しているだけの存在なのですが、それでもやめるわけにはいかないようです。 |
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■スタンド ■1999.09.21 ■大1 |
中古の自転車をモティーフに詩をかきました。 自転車を逆さまにしてみたらスタンドの足の裏が見えました。黒の塗装が削れて銀がむき出しになったその姿は、彼の果たしている役割の重要さを充分に物語っています。 普段は目立たず謙虚なスタンドの存在を讃えてあげたいと思いました。 私が自転車に乗るその時まで、自転車が倒れないように支えていてくれたスタンド。私はそれを何のためらいもなく蹴り上げてしまいます。私が自転車に乗っている間、スタンドはただじっと自転車に寄り添っているのです。 そんなのスタンドの気持ちを分かってあげられるのは自転車だけなのかもしれません。 |
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■スタンド ■1999.09.21 ■大1 |
自転車を観察して気付いた事を鉛筆でスケッチする課題です。みんなが普通にデッサンをすると思ったので、僕は違う事をやろうと思いました。写実をすればそれなりに描ける自信はありましたが、みんなと同じに混雑した山を登るよりは、誰もいない山を見つけて登った方が楽だし、はっきり目立てると思ったからです。案の定、みんなは空間や量を意識した、いわゆるデッサンを描いていました。 この絵に立体感はないけれども、スタンドの傷にかけては他の誰よりも観察したという自信はあったし、何より誠意と愛着を持ってモチーフに対し、制作していました。スタンドの傷を表現するには、立体感なんて必要無いとも思えました。ただひたすら傷の模様を描き写しています。そのとき出せる精一杯の事をやっている作品は、後で見ても気持ちが良いものです。 |
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■タイヤ ■1999.09.28 ■大1 |
タイヤは黒いです。しかし近付いてよく観察してみると様々な色味を感じ取る事が出来ます。 タイヤをモチーフにしたこの色面構成も、一見単色のように見えますが、良く見ると微妙な色の差が分かるように面積の比率を考慮して分割しました。 配色は、右に描いたタイヤの着色の時にパレットの上に残っていた絵の具の混色のみによってつくられた色を用いています。 全ての課題に言える事ですが、たかが学校の課題といえども普通の人に見せて耐え得るものにしたいといつも考えています。ですからこの課題の色面構成というのは、いかにも学ぶための課題という感じで、あまり乗り気ではありませんでした。しかし、やるからには納得いくものにしたかったので頭をひねりました。 そして辿り着いたのがこの表現です。 絵を学んだ事がある人なら、タイヤが黒いからといっていきなり真っ黒く塗る事はないでしょう。その理論をそのまま視覚化すれば、意外と新鮮に見えるだろうと考えたのです。玄人の盲点を突きました。 講評前には友達に「先生に突っ込まれそうじゃない？」ともいわれましたが、僕はうろたえる事なく堂々と制作意図を述べました。先生は黙って聞いているだけで特に何もおっしゃりませんでしたが、講評の後に友達が、「はじめは、『なんだ？』と思ったけど、説明を聞いたら納得した。」と言われ、成功したなと思いました。ものは言い様。アーチストは雄弁であるべきだと思いました。 |
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■自転車の機能 ■1999.10.05 ■大1 |
電車が駅から駅へ人を運んでゆくように、自転車の中でもいろいろな運動によって、力の移動や機能の伝達が行われている事を再認識できたと思います。 通学電車の中で乗車戸口の上に貼ってある路線図を見ていたときに閃きました。 自転車の中で行き交っている様々な力の関係を色分けしました。先生からは「スーパーグラフィックスだよ」と絶賛されました。だからといって別に突飛な発想でもないし、手の込んだものでもありません。ここでは手を入れない勇気が大切だったと思います。 |
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■自転車の時間 ■2000.01.11 ■大1 |
人間は、時間の長さを様々に感じ取っていますが、実際はチェーンの長さが全て等しいように、時間が伸縮する事はありません。 班の中でも、これまでに沢山の出来事がありましたが、それらを作品上に書き出す事はあえてしませんでした。なぜなら、ここで経験した苦楽は、活動を共にした班員だけが分かち合えるものだと考えるからです。 |
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■自転車 ■1999.12.14 ■大1 |
中古の自転車を購入し分解し、磨き、組み立て、塗装し直しました。課題終了後に希望者に配られる事となり、結構希望者がいたのですが、制作者が優先されて手に入れる事が出来ました。塗装の下地をつくる際に登録証を削り落としてしまっていたため、過去三度程警察に尋問され、一度はパトカーで連行されて取り調べを受けたこともありました。事情を説明しても、美術大学で中古の自転車を組み立てる授業があるなんて事はなかなか信じてもらえませんでした。 |
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■自転車の絵本 ■1999.12.24 ■大1 |
班員の作品と自転車の分解・組み立ての過程をまとめて一冊の本にしました。 この本はネジをはずして分解しなければ読む事が出来ません。自分達の経験した、分解・組み立ての作業をこの本を読む人にも追体験してもらえるように、絵本も物理的に分解と組み立てができるようにしています。 本の形も、ただ四角いのではなく、意味があると説得力が増すと考え、モチーフである自転車から抽出したチェーンの形態を利用しています。 |
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■1999年度後期 ■情報デザイン学科 ■第3実習室活動報告 ■1999.12.21 大1 |
大学に入ってからは、大概の場合何人かで話し合ってものをつくります。ひとりでつくることが少なくなりました。ですから誰がどこをつくったかということはあまりはっきりいうことは出来ません。 このデザインも、課題が終わった後に、まさにクラスのみんなでつくりあげていったものです。あえて僕の貢献した部分をいうならば、上下にある文字組と言葉の選びでしょう。 僕らの教室は通称で「スタジオ」と呼ばれていて、この授業はスタジオ３で行われました。しかし学内の標識には「第３実習室」と記されていたので、そちらを用いました。身内で出来上がった略語や通称を安易に公言するのは良く無いことだと思うからです。言うならそれなりの意図や意識を持つ必要があると思います。 当学の大学祭である芸術祭も「ゲイサイ」としてすっかり通用していますが、それを公文書に平気に用いてしまうような神経ではまずいと思います。 |
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■あります、大盛りたまび丼 ■1999.10 ■大1 |
この日、なんだか忘れてしまいましたがとても怒られていました。 凹んで家に帰る気力がなくなってしまったのと、悪いことをした償いに、何か仕事をしなければという思いに駆られました。ちょうどその時請け持っていた仕事がこのチラシだったのです。 この日は芸術祭の企画のひとつである結婚式の準備をしていた小暮さんが残っていました。小暮さんは書類を手書きで書く人でした。手で書くなら誰でもやりますが、彼はワープロのように整然と、しかも国際規格に法って書くらしいのです。当時は僕も全くアナログ人間で、手書きでもデジタルの人に負けないためにはどうすれば良いかを日々模索していたので、衝撃でした。 チラシは何種類かの紙に刷り、京王多摩センターのサンリオピューロランドの隣にある大学美術館で手配りしました。一緒に行った鈴木重人さんと田中郁さんは仲良く喋っていて、僕はそこに馴染めず、しょんぼりしていた気がします。配っていてもなかなか受け取ってもらえず、またしょんぼり。しかもこの頃は、芸術祭のために授業をさぼりがちだったのですが、この日も泣く泣く参加したのです。 ちなみに、この大学美術館でのチラシ配りは、効果があまりないと言うことで翌々年から廃止になりました。 |
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■芸術祭招待状 ■1999.09.18 ■大1 |
この頃はコンピュータが使えなかったので、構成はすべて切り貼りです。色も自由に使えません。そんな制約の中で必死につくりあげました。 文字素材は、かろうじて使えたワープロ専用機から打ち出したものをコンビニエンスストアのコピー機で拡大縮小してつくっています。コピー機にかけると劣化が生じるので、原稿を実際の仕上がりサイズ（Ａ６、ハガキ）よりも大きく（Ａ５）つくって、製版の際に縮小してもらうことで目立たなくさせようと思ったのですが、指事ミスでＡ５のままのサイズで出来上がってしまいました。 しかもこのサイズは次の年まで用いられることになります。その規格をつくってしまったのは僕だったのです。 |
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■おっぱい眼鏡 ■1999.10 ■大1 |
毎年秋になると週刊誌「ぴあ」で「学園祭特集」が組まれます。そこへ多摩美術大学の芸術祭も掲載できる事となりました。紹介文と委員長の顔写真の欄があり、顔写真で遊ぶためにこの眼鏡をつくったのです。 まず、どんな写真を載せようかと話し合ううちに、芸術祭の中の企画のひとつである「おっぱいプリン（おっぱいの型でつくったプリンの早食い競争）」に掛けて、おっぱい型の眼鏡を作ろうという事になりました。浦沢直樹の漫画の中で、おっぱいを見た男の目が、点ならぬおっぱいになってしまうという表現があり、それを実写でやろうという事です。話の盛り上がったところでその日はお開きとなり、僕はさっそくコンビニへ行ってサングラスを買い制作に取り掛かりました。スチレンボードで荒型を作り、表面は書道半紙で包み込み、優しい肌触りに仕上げています。家でつくり終わらず、サークルの部屋で乳首の色を塗っていたら、女の子に見られて気まずい思いをしました。 やっとの思いで完成して、放課後に実行委員会室へ持っていって見せると、何だかもう、みんな覚めていました。一晩おいてみたら何とやらです。実は、昨日盛り上がっていたのもみんな本気ではなかったのかもしれません。本気でやる気になっていたのは僕だけっだったようで、とてもさみしい思いをしました。 結局「ぴあ」には普通の写真を送る事になったので、自分で掛けてスッタッフ章の写真に使いました。 ちなみに委員長は女性でした。 |
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■芸術祭パンフレット ■1999.10.30 ■大1 |
多摩美術大学の学園祭「芸術祭」の運営組織である、多摩美術大学芸術祭実行委員会（以下実行委員会）には広報活動を通して四年間関わる事になります。実行委員会に入ろうと思った切っ掛けは、入学式で学生会から配られた冊子「新入生歓迎パンフレット」（次年度より僕が編集することになります）の中の募集広告でした。そのページには「大馬鹿野郎募集」という題の下、それぞれの部局の活動内容が紹介されていました。「INFORMATION
DESIGN STAFF」という欄には「こと芸祭に関わるあらゆるインフォについて関わってくる。こここそ美大であるプライドをかけてビシッとデザインしてほしい！寒いセンスの奴を倒してくれ!!」とありました。これが僕の以後四年間を決定付ける切っ掛けとなった文章です。口では説明できない、何とも言えないパワーに満ちあふれたページだったのです。 新入生歓迎パンフレットに掲載されていた実行委員募集の文章は、この年の副委員長の藤谷隼平くんによるもので、ビジュアルは一緒に広報局をやる事になる長井才三くんがつくったそうです。僕は隼平くんの文才を買って、パンフレットの表紙の「たまび弁（天声人語を模したもの）」を書いてもらいました。勢いあまって大幅に文字数を越え、削るのが大変でした。 この年の広報局は唯一の二年生である才三くんも初参加で、経験者のいない中で全てが手探りの状態でした。協賛をいただくための電話の交渉や書類の作り方、雑誌への広告掲載依頼、パンフレットの作り方から売り方まで、先代の残してくれたわずかな資料を頼りにしつつも、振り出しに戻ったという感が強かったです。その分、かなりやりがいがありました。 |
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■年賀状 ■1999.12.31 ■大1 |
東急ハンズでいろいろ素材を見ながら考えました。 あと、年賀状は判子ものでゆく事が自分の中で恒例となっています。同じ事を続ける事に美徳を感じます。変えない事は変える事と同じくらい大切な事だと思います。 |
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■まちの記憶 ■2000.03.28 ■大1 |
工事現場の仮囲いを媒体として、街と人とを結ぶプロジェクトです。 僕らの学科に八王子市南大沢にある工事現場の仮囲いにデザイン画を描いてほしいという依頼が来ました。それには大抵、樹木のシルエットや花のイラストなどが描かれています。しばらくの間、お騒がせしますので、気休めにこの絵を見ておしのぎくださいといった意でしょう。しかし、僕たちはそういったありきたりで一方的に見せつけるものではなく、その土地ならではの図案が出来ないものかと考えたのです。 南大沢という街は、都心に勤める人たちが住み着く新興住宅地で、住民同士の交流があまり行われていないようでした。その街並はこぎれいなのですが、日中は無気味な程に人の気配がありません。 僕たちは住んでいる人を訪ね、または集まる機会をつくり、街の中にある自分の好きな色とその名前や場所を教えてもらいました。そしてそれらを仮囲いに並べてゆきました。 学校の屋根や団地の壁といった公共のものから、自分の家具やおもちゃという私的なものまで、いろいろな色が挙がりました。それらはこの街に住んでいる人たちの視点であって、すなわち存在です。住民は駅前に並べられた色彩を見る事で他の住民の存在を知ることになります。僕たちの活動に関心を寄せる人は多く、一見無機質な街にも体温があるのを感じる事が出来ました。 デザイン：花道プロジェクト |
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■いろいろ南大沢 ■2000.02.22 ■大1 |
色彩を集めた具体的な方法は、以下の通りです。 ・幼稚園や学童保育所へ訪問し、こどもたちと話ながら絵を描いてもらう。 ・写生会を開き、街の色をテーマに絵を描いてもらう。 ・街頭で聞き取り調査をする。 ・写真を募集する。 |
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■いろいろ南大沢 ■2000.02.28 ■大1 |
写真による色集めに用いた回収箱です。ちらしで用いたイラストに色を付けました。 |
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■南ちゃんと大沢くん ■2000.03.22 ■大1 |
三カ月近い検討の末、一週間で一気に塗装作業をしました。 作業を円滑に進めるために、吉田くんが作業期間中毎日配付した「花道新聞」があります。前日の進行具合と当日の目標が掲載されていて、新聞ということで僕も四コマ漫画を投稿する事にしました。 |
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■いちねんせいのしおり ■2000.04.05 ■大2 |
美術を志す私たちにとって豊かな創造力と柔軟な感性は欠かす事ができません。しかし、日々制作を続けるに従って、その行為はどうしても作業的・訓練的なものに偏ってしまいがちです。そこで新入生の皆さんには、受験勉強を終えて自由な環境を手に入れたばかりのこの機会に、どうしてこの道に進んだのかを改めて思い出してもらえればと思いました。 そして、当冊子の表紙を「いちねんせい」という言葉を手がかりに図案してみました。新入生のための冊子ならば、新入生に関連のある図案をした方が喜んでもらえると思ったからです。この冊子を手に取ったとき、小学校に入学して自分の持ち物ひとつひとつに名前を書いたときのような、希望に胸を膨らませた初々しい気持ちと懐かしさを感じて頂けたら幸いです。 最後に、図案の提案当初から引きずっていたシール素材の問題に対して、春期休業中にも関わらず何度も話し合いの場を設け、納得のいく結果が出るまで熱心に対応してくれた学生会執行部の皆さん、そして印刷会社ポプルスの中沢さんに心から感謝したいと思います。（2000.3.12、「いちねんせいのしおりのはなし〜編集後記にかえて」より） 学生会が毎年制作し、新入生に配付する冊子です。僕が入学式で新入生歓迎パンフレットをもらった時、なんだかもったいない気がしました。この本を使ってもっと遊べるんじゃないかなあと思いました。そのときから、ずっとつくりたいと思っていたのです。 その機会は意外と自然にやって来ました。春から秋にかけて芸術祭のパンフレットをつくっていたという事と、学生会の会長とは広告研究会の先輩・後輩として面識があったという縁で編集に参加しないかと声を掛けられました。 はじめは編集を切っ掛けとして学生会に入らないかというお誘いだったのですが、それはお断りしました。広告研究会と掛け持つ自信もなかったし、だいいち政（まつりごと）に興味が持てませんでした。いくつもサークルを掛け持って、イベント事の時だけ顔を出すような人も周りにはいましたが、僕はそういうのは嫌なのです。意を決して入り、入ったからにはしっかりと参加したいという考えです。芸術祭実行委員会と広告研究会を両立するのでさえままならない状態だったので、興味の持てない事に参加して幽霊部員になるくらいなら、いっときの情で承諾するよりも、きっちり断る方が誠意があると思います。そんなわけで、期間限定での参加となりました。 まずは表紙の案を出すようにいわれました。今でこそ、本は中身からつくるものという考えが定着していて、表紙を考えるにしても常に中身（本文の構成）を意識しますが、このときはまるっきり表紙の事だけで考えました。そして、この仕事の中で最初にして最大の難関に直面しました。 表紙の素材をシールにしようという事で、限り無く完成に近い状態で試作品を執行部に提出したところ、はじめはみんな、とてもおもしろがってくれました。ところが、一人が「私物に貼ってくれればいいけど、学校の机とかに貼られたら困るね」と言い出し、状況は一転、この案に否定的な雰囲気に包まれてしまいました。しまいには「学内ならまだしも、街の中で車とかに貼られたら大ごとになる。」となり、結局練り直しを求められてその日はお開きになりました。 しかし、春休みに突入しても僕の意志は変わらず、ついには八王子のデニーズに執行部員を集め、会議をする事になりました。僕は何としても案を通そうと、あらゆる被害場面を想定し、その対策を述べた書類を作成し、会議に挑みました。しかし、僕の考えたのは被害が起きたあとの対処法を延々と列ねただけで、未然に防ぐという根本的な解決にはなっていませんでした。これは自分でも分かっていた事なのですが、未然に防ぐ方法はシールを使わないほかにはないのです。それでも押し切ろうとする僕と、執行部は、最初に案を見せた時と変わらずに対立していました。十人近くの執行部員を相手に、書類を持つ手を震わせながら意見を述べたのをよく覚えています。 何も注文しないままに膠着時間が三時間程続いて、店員からも注意を受けてしまいました。 そしてついに、会長が「何かあった場合は会長が責任をとる」ということで、いちばん反対していた会計の水谷さんを説得するかたちで案を通してくれました。水谷さんは不服そうに店を出ていってしまいました。もうあの場は理屈ではどうにもならない状況だったと思います。 やっとの思いでＧＯサインを頂いたのですが、なんともすっきりしません。僕はこれほど良いと思っているのに、あれだけ猛反対する人がいるとなると、僕は自分を客観視出来ていないのだろうかと疑ってしまいます。ですから採択の後もなお解決策を考え続けました。 そしてついにひらめきました。 シールの図案を印刷したただの紙の表紙（表1）に、図案に沿って浅いスジ（切れ目）を入れ、裏面（表2）はシールのはく離紙によくある水色に塗る事で、あたかもシールのように見せるという案です。よく考えたら、重要なのは実際にシールを使ってもらう事ではなく、本を手に取った時にシールだと思う事なのだと気付きました。それは貼ってもらえたらなお嬉しいのですが、ここがクライアントの希望とデザイナーのアイデアとの折り合いのつく答なのだと思いました。ずっと、どちらかが妥協するしか解決の方法はないと思っていました。ないと思っていた答だけに、見つけた時はとても嬉しかったです。 それにしても、この仕事を通じて、美大といえども大学生というのはかなり大人なのだなあと思いました。責任がある先輩の立場はわかりますが、驚く程保守的で堅い印象を受けました。 シールに出来なかったうっぷんは、友達に直接配ったものにおまけとしてシールををつける事ではらしました。 あー、でも今の自分だったらデニーズでＯＫが出た時点で迷わず喜んでシールにしてしまうだろうなあ。踏み留まる必要なんてなかったのに・・・。 本が届いた後、一晩かけて表紙にシールらしさの演出のためにスジ（切れ目）を入れる作業をしました。森田哲生くん、和泉達也くんありがとう。 ごはんにカツヲフレークとマヨネーズをかけてる食べ方を和泉くんから教わったのはこのときです。以後愛食しています。 後に、僕が冊子中に描いた橋本の地図が、何者かによって飲み会の案内図として転用されていたのも嬉しかったです。 |
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■サッポロ黒ラベル ■2000.04.06 ■大2 |
春のサークル紹介で上映するために制作しました。実在のコマーシャルのパロディをすることになり、その内僕は「サッポロ黒ラベル」に参加しました。もうひとつは「爽健美茶」でした。ふたつとも当時流行っていたものです。 このコマーシャルは、温泉卓球を超好感度カメラで撮影しスローモーションで再生するというものなのですが、僕らにはそんな機材はないし、同じ事をやっても面白くないので、自分達が超スローで動いて、普通に再生する方法を取りました。ボールに針金をつけて浮かしたり、一輪車に下半身を固定して、飛びつくシーンを撮ったりと、現場での試行錯誤がとてもおかしかったです。 そして上映の時も、僕達の映像が一番盛り上がっていたそうです。工芸学科では、広告研究会といえばあの映像という程に印象深いものになっていたそうです。そこに追い討ちを掛けるように、新部長の深町さんが「コウケンに入ると電通とかに就職できるかもしれません。」なんて言ってしまったものだから、もう大変。その日の放課後に開かれた新入生歓迎会には６０名を超える入会希望者が殺到して、部長はてんてこまいこさんでした。 |
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■柔道部説明会の予告 ■2000.04.13 ■大2 |
柔道は相手の力の流れを利用することで弱い者が強い者に勝てるという、とても論理的な武道です。 しかし実際には言われた通りにやってみてもうまく技が掛からなかったり、力で強引に投げられてしまうこともあります。それが現実の厳しいところです。 大学での制作はつくるよりも考える時間が圧倒的に多くなるので、思索にふけ込んでしまいがちですが、そんな時に柔道によって、実践の困難さと成し得た時の喜びを身をもって知ることはとても意義のあることだと思います。 武道でも美術でも、論理とその実践から導き出した結果だけが人の心を動かす事ができるのだと僕は信じています。 幾多の可能性の中から美術を選んでここまで来た皆さんが、制作時間を裂いてまでスポーツに打ち込むなら、何かしら創作活動に有益でありたいと願っています。 四年なんてあっという間です。またとない時代を燃焼し尽くしてください。 力（つと）めれば必ず達す―やろうと思って出来ない事なんてそうそうないはずです。 |
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■自分のマーク ■2000.05.11 ■大2 |
名前の頭文字「Ｑ」をモチーフとしたマークです。 以下五作品は、座標などの数字や言葉によって絵を描くという、「プログラミング」の課題でつくったものです。 |
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■タンポポmap ■2000.05.25 ■大2 |
多摩美術大学グラウンドにおけるタンポポの分布図です。さあ、春を探しに行きましょう。 |
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■文庫本の小口の色見本 ■2000.06.08 ■大2 |
横積みになっている本を、上を崩さらずに抜き出すのは結構苦労する。特に表紙面積の小さい文庫本は、絶妙なバランスで上の本を支えている。せっかく抜いた文庫本が読みたいものでなかったという事がないように、小口の色でも題名を識別できるように訓練する、私のための色見本である。
ちなみに題名は上から、 丘の上の向日葵／山田太一 ふぞろいの林檎たち／山田太一 ただの歌詞じゃねえかこんなもん／桑田佳祐 火車／宮部みゆき ふぞろいの林檎たち�供浸嚇賃整� いつもの雑踏いつもの場所で／山田太一 ただの歌詞じゃねえかこんなもん２／桑田佳祐 以上、僕が持っている文庫本、全７冊でした。 |
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■旅路 ■2000.06.22 ■大2 |
「パターン」を「一定の規則性をもって連続する状態」と解釈したうえでの「運動パターン」の表現です。発想の元は名前の頭文字「Ｑ」の形態です。そういう意味であってもなくても、モチーフは私自身なのです。 「パターン」をつくれ、という課題で、案の定みんなはテキスタイル（染色）模様のようなものをつくって来ました。僕がこれを発表すると、教室の女の子たちは固まってしまいました。一方、一部の男どもは痛快に喜んでくれました。成功したなと思いました。 断っておきますが、これはただ受けを狙ったり、先生への嫌がらせのためにつくったわけではありません。この作品は、みんなの頭の中にある「パターン＝文様」という観念を破壊するためにつくったのです。いつも僕は真剣に、誠実に作品と向き合っています。 |
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■秒輪 ■2000.07.06 ■大2 |
秒針のない秒針。 いま何秒？そうねだいたいね。 「自分のマーク」の課題といい、やっぱり自分らしいなあと思います。いろいろ付け足してゆくのではなく、最も少ない要素で強く美しく見せようというのが僕の信条です。しかし、複雑な事をやっている人に注目が集まってしまうのは、まだ詰め切れてい証拠です。 |
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■「まちの記憶」上映会告知 ■2000.05.26 ■大2 |
この壁は完成から二カ月程で工事中のアウトレット店の完成とともに取り外されました。しかし、僕たちが駅前に集めた色彩は、壁が消えたあとも、南大沢の街の人々の記憶の中で褪せる事はないでしょう。 |
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■ひなたぼっこ ■2000.06.25 ■大2 |
晴れの昼間に河原で寝転んで、目をつむると、まぶたの裏に太陽の残像が映りました。 いちばん目の前にあるものってまぶたなんだという事に気付きました。 そう考えると、夢だってまぶたの裏に映っているのかもしれません。 大きな紙にまぶたの裏を描きました。この絵の前に立った人が、ひなたぼっこしているような気分になれたら良いなあと思いました。 微に入り細に入る観察癖は予備校時代に培ったものです。 |
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■内海信彦講演会 ■2000.07 ■大2 |
僕伝いで広告研究会に依頼された仕事です。しかしこの頃の広告研究会は芸術祭の事で忙かったことや、外部広告の依頼を久しく受けていなかった事もあり対応できる状態ではありませんでした。それでも、依頼に来たのを断るのはもったいないと思い僕がつくる事にしました。 |
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■田村空谷の ■書の美しさを求めて ■2000.07.10 ■大2 |
美術大学における書のあり方に関心を寄せて、書家・田村空谷に主に作品公開の場としてのウェッブページを提案・制作しました。この活動は、芸術祭での書道展へと展開してゆきます。 http://www.tamabi.ac.jp/idd/tamabit/your/top.html? 美術を志す者とはいえども、若いうちからその専門分野にのみ傾倒してしまうことは、その将来に必ずしもよい結果をもたらすことはないと思います。世の中には無数の素材と表現方法があるのですから、より多くのものを自分の手と体をもって経験してみることは、自分の専門分野にかえった時に必ず生きてくるはずです。 書は実用の中から見出された芸術とみれば工芸に通ずるところがありますし、象形文字における形態の簡略化はデザインの起源ともいえるでしょう。線の美、余白の緊張感・造形感覚は極めて絵画的です。 ものをつくるという共通の精神の下で、もはや書と美術に明快な境界線はありません。このことは、羽熊幹太氏の作品群からも伺い知ることが出来ます。 表面的には文字を書く・紙に墨をのせるという行為ですが、その奥には書を学び知ることによって、新しく見えてくる世界があるはずだと私は信じています。なぜならそれは私たちの美術の世界においても同じことが言えるからです。 情報過多の現代だからこそ、いまいちど書の持つ洗練された美を見つめ直し、そこに秘められた可能性を探ってみる必要があるのだと私は思います。また、現代人はそういった作品を求めているはずですし、新鮮な感動を受けるに違いありません。 今回、企画・提案させていただいた「田村空谷ホームページ（仮称）」の実現によって、先生の書家としての活動と書のすばらしさを大学の内外を問わず多くの人々に知っていただけたらと強く願います。 |
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■タマ火 ■2000.07.14 ■大2 |
■１５０万円企画 「タマ火ライター」とは、他大学の先例にならい、多摩美術大学でも大学独自の図案を施したライターが欲しいということで、多摩美術大学広告研究会（以下、広告研究会）が、多摩美術大学学生会執行部（以下、学生会）の「１５０万円企画」の一環として立案、制作したものである。 まずは、学生会と「１５０万円企画」の説明である。 学生会とは、学生による自治会のようなものである。その運営資金も学生から納入された会費によってまかなわれている。 ところが近年、学部組織の改編で、情報デザイン学科をはじめとする新学科の増設にともない、学生の数が増員したことにより、会費の収入が支出をはるかに上回っているらしいのである。 そこで持ち上がったのが「１５０万円企画」である。学生のために集めた学生会費を明解なかたちで学生に還元しようという趣旨である。学生会の方々は、いつも忙しそうに働いているが、残念ながら実際のところその恩恵を肌身で感じているのはごく一部の学生だけなのである。 もちろん、だれでも使えるというわけではなく、提出された企画書を学生会が審査し、学生全体の利益になると判断されての採用である。 ■タマ火ライター そして私の所属する広告研究会がこの企画に応募することになった。当大学にも学章のバッジがあるらしいが、知名度は皆無で所持者に出会ったことはなく、私自身みたことがない。そんな多摩美術大学にも、自分の大学を誇れる、なにか独自の物品が欲しいと広告研究会では考えた。その手始めとして、他大学でも販売されているライターが選ばれたのである。 今回は費用が学生会が負担するということもあり、営利目的とはしないこととした。主旨は、商品デザインとその販売における広告活動・研究にある。 「１００円ライター」というように、価格設定は１００円とした硬貨１枚で購入できるというのは、消費者にとって経済的な面以外でも負担が少ない。しかし１００円で販売すると利潤がでてしまうのである。余った金を燃焼することを目的としたこの企画で利益を出してしまったのでは元も子もない気がしないでもないが、１００円ライターにとって１００円という価格は満ち引きならぬものなのである。極端にいえば、無料配布ということも考えられたが、広告活動の実際を学ぶには不都合なのである。 また、話し合いの結果、図案のなかに「タマ火」という文字を入れることを規定とした。研究会員各自が案を持ち寄り、その中から決定することとなった。 ■図案 ライターは、主に喫煙者が常時携帯しているものである。ところがそれに関わらず、販売は、受験生である多くの高校生が大学を見学に訪れる、「オープンキャンパス」の期間に行なわれることとなった。こうした販売対象からみて、前者の大半である学生には飽きのこない図案を、後者にはライターとしての機能より、多摩美術大学へ見学にきたという記念品になるような図案が求められると推測した。 この場合、研究会内での規定も含めて総合的に判断すると、図案者の個性をみせつけるよりも、多摩美術大学のライターである、ということを明解に伝えることが最も適していると考えられた。「タマ火」というのを図案に盛り込まなければならないという規定を、はじめ私は不満に思っていた。「ダサいシャレだなあ」というのが第一印象だった。しかし後になって、この言葉が図案の重要な要素になっているのに気付かされた。食わず嫌いでおわっていたら、この発見もなかっただろう。 そして私の案は採用された。 ■知的所有権 「タマ火ライター」の図案は同名商品の標章として、広告研究会が商標権を持つ。著作者である私は、著作物の使用と改作の権利を研究会に委ねている。実際のところ、私が研究会に所属している間は、権利の行使は私の同意を得てなされる（と思っていたが…）。 著作者の人格権として、私の名前を公表することはできるが、研究会の総意で決定した図案であるから、基本的には広告研究会の作品として発表することにしている。ライターの背面には、「制作：多摩美術大学広告研究会／協賛：多摩美術大学学生会」と印刷されたシールが貼付された。 標章の権利の保護としては、多摩美術大学のユニバーシティ・アイデンティティ（ＵＩ）との差別化を明確にしておく必要があるだろう。 １．人間の心理として、象徴としての図形をみるとき、その図形の示す意味も同時にみているという状況が発生している。そうした要因が影響を及ぼし同じ図形に見える部分があるが、図形の天地左右を意識したとき、ＵＩとはまったく違った図形であることに気付くはずである。 たとえば、「１と一」「丁と卜」「土と于」。これらを同じ図形とはいわないだろう。 ２．この標章は、上部分の炎の図形との組合せによって成り立っている。 この部分については学生会とも揉めたのである。言い訳がましいことは言いたくなかったが、案を通すには仕方がなかった。「多摩美術大学」を明快に伝えるには、これを使う他に手はない。最終決定は、もしもの場合の責任は学生会会長がとるというたいへん申し訳なく、強引な方法で採用となった。 『「タマ火ライター」とその知的所有権 』より |
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■communication ■2000.07.07 ■大2 |
チーム３が今回のビデオレポート作品の制作にあたり、まず最初にした事は、みんなでアイデア出しをしてその場で考えて行くのではなく、三人がテーマに対し個々に考えを深め、それを持ち寄るという事でした。 |
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■tape-shirts ■2000.07.13 ■大2 |
これは、僕の持っているＴシャツの使用頻度の表です。並んでいるテープのひとつひとつにＴシャツの柄が印刷されていて、良く着るＴシャツの柄のテープはそれだけ小さくなっています。 表現は必然をもって迎えられるべきだと思います。そうすることで強く美しく、そして自然に伝えられるはずです。 Ｔシャツの使用頻度を素材として表す時、一番手っ取り早いのは線グラフや帯グラフにする事です。しかし良く考えてみると、一見当たり障りない様に感じる、帯や線といった要素は唐突なのです。それではどう表すかですが、Ｔシャツは切る度に目に見える変化はありません。厳密には繊維が剥げ落ち、擦り切れて行っているのでしょうが、そんなのは微細すぎて分かりづらいです。 そこで発想します。使って変化するものは何ですか？僕はテープが出て来ました。テープは使う程に径が小さくなるのが視覚的に容易に認識出来ます。ここで発想するのは誰でも知っている事である程良いと思います。どれを何回着たかという数字を調べておく事は不可欠ですが、苦労して調べたからといって必ずしもそれをそのまま見せれば人は喜んでくれるとは限りません。数字より視覚的・感覚的に理解出来た方が優れているとされる場合があります。 |
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■ツアー☆モロ出し ■Ｔシャツ ■2000.08.09 ■大2 |
サザンオールスターズのコンサートを見にゆく仲間「ツアー☆モロ出し」のＴシャツです。「茅ヶ崎ライブ」というライブに合わせてつくりました。表には大胆な縦書きで、当ツアーのコピー＆ロゴ「すいかもいいけど鰻もね」が入り、うなじには当時僕のお気に入りだった書体「フーツラ（エクストラボールド）」で「ＴＯＵＲ★ＭＯＲＯＤＡＳＨＩ」とプリントされています。作品に使っている書体を見るだけでも、自分の思想の変遷が読み取れて面白いです。 制作は次項の牛乳パックプロジェクトが担当しています。モコモコになる発泡インクを実験的に使用しています。 茅ヶ崎の夏は熱かったです。 |
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■トモヱ牛乳・すいどーすい ■2000.09.16 ■大2 |
Ｔシャツを牛乳パックに詰めて販売する「牛乳パックプロジェクト」（小林尚弘、佐カ間球壱）の商品です。 |
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■圧縮20世紀ファイル ■2000.11.03 ■大2 |
今この原稿を山形のホテルの一室で書いています。備え付けのラジオから、スマップの「らいおんハート」が流れてきました。 芸術祭実行委員会広報局には、僕が一年生の時からテーマ曲を設ける習わしがあり、このパンフレットをつくった年の曲が「らいおんハート」なのです。局員の服部さんがスマップのファンということで提案されて採用となりました。 音楽というのは良いものです。聴いただけで、その当時の事を思い出します。編集の佳境に学校に泊まり込んでいた時にずっと流れていたので頭に染み付いています。当時の空気がよみがえって来て胸が熱くなっています。 |
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■TAMAP
2000 ■2000.11.03 ■大2 |
多摩美術大学の芸術祭（学園祭）のパンフレットは、有名人のインタビュー記事などの特集に凝っているのですが、本来の目的はやはり祭事の案内であって、当然会場の地図も載せます。 この頃、ついに僕もコンピュータを購入し、アナログとデジタルの融合を試みはじめました。ここでやっているのは手描きの地図の上に文字を乗せているだけなのですが、やはり手作業と比べたら断然容易でした。 このイラストはそれなりの雰囲気があって、完成されているのは自他ともに認めるところですが、いかんせん表紙をはじめとする全体のシャープな雰囲気からは浮いてしまっているのが玉に傷です。 |
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■芸術祭６５年 ■2000.11.03 ■大2 |
この年はちょうど二十世紀最後の年でした。芸術祭のテーマも忘年会の一世紀版で「忘世会」となり、パンフレットの方でも世紀末にちなんで芸術祭の回顧録的な企画をたくさん立てました。 近年、大学側からの飲酒に対する制約が厳しくなる一途を辿っているのですが、それを受け入れてしまい、かつてを「古き良き時代もあった」と諦めてしまってはいけないのではないでしょうか。 社会全体的に見れば学校の中で酒を飲ませない事は常識となりつつあるようです。では、きまりは何故あるのか。きまりの中にいかにして活路を見い出すか、を模索するのが、その時代時代を生きている学生が果たすべき役目ではないでしょうか。あわよくば、きまりを変えてしまおうとするぐらいの勢いが欲しいものです。 多摩美術大学の芸術祭は今年もコップ酒が飛び交うのでしょうか。 |
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■２０世紀多摩美術大学史 ■（概要） ■2000.11.03 ■大2 |
これをつくるにあたって、「多摩美術大学五十年史」という本をみていて、どんどん伝説の生まれにくい世の中になっているなあと思いました。現代のシステムでは、リアルタイムに正確に情報が伝わってしまい、それが伝説をつくりにくくしている要因のひとつになっているのだと思います。 僕が美大に来て思ったのは「大した事ないなあ」です。世の中に新しい事を発言して行く立場である人の卵が集まっているはずなのですが、みんな目立たないように生きているなあというのが正直な感想でした。もちろんそんな中にも出色の輩はいますが、まあ、美術大学に入ったからといってみんながみんな大家になるわけではないのですから、いいのかもしれませんが。 |
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■鑓水名店街 ■2000.11.03 ■大2 |
模擬店の地図の見開きの間に、各店の紹介を挟んであるかのような構成にしました。 |
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■「中ステカードの使い方」 ■挿し絵 ■2000.11.03 ■大2 |
こういうイラストもたまには描きます。というより、こっちが僕の持ち味であり、得意技だと思っています。 |
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■バックナンバーズ・からっと ■2000.11.03 ■大2 |
二十世紀の芸術祭を振り返るなら、我が広報局の先輩たちが残してくれたパンフレットを辿ってみない手はありません。 僕は元はといえば、パンフレットが作りたくて芸術祭実行委員になったのです。そして広報局はパンフレットというかたちで公式の記録物を制作する花形局なのです（まあどこの局も自分の局を花形だと自信と誇りを持ってやっているのですが）。 学生課の植村さんが過去のパンフレットをコレクションしてらっしゃるのを聞き付け、貸して頂きました。植村さん無しでは成立しない企画だったと言えるでしょう。過去のパンフレットを見ていると、その時代の芸術祭や文化が見えて来ます。インタビューはかなり前から恒例になっているようで、その中でも竹中直人さんはよく出て来ました。しかもさかのぼると、竹中さん自信が学生のとして載っていたものもあり、時代を重みを感じました。 |
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■楽しむより ■楽しませる側でいたいから ■2000.11.03 ■大2 |
入稿直前に僕と森田局長の編集後記が書き換えられました。いたずらです。がっかりです。同じものをつくる人間として、この行為と意識を非難せずにはいられません。
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■わすれものかくにんひょう ■2000.11.03 ■大2 |
この年の芸術祭のテーマは「忘世会（ぼうせいかい）」でした。二十世紀の終わりの年にちなんで、忘年会の世紀版のようにしようという委員長の発案で決まったものです。 この図案はパンフレットの裏表紙の内側（表三）に刷ってあります。本の雰囲気に合っていないともいわれましたが、きちんとテーマに沿ったアイデアなのです。 |
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■書道展 ■-美術大学で書をする ■ということについて- ■2000.11.03-5 ■大2 |
美術を志す者とはいえども、若いうちからその専門分野にのみ傾倒してしまうことは、その将来に必ずしもよい結果をもたらすことはないと思います。世の中には無数の素材と表現方法があるのですから、より多くのものを自分の手と体をもって経験してみることは、自分の専門分野にかえった時に必ず生きてくるはずです。 書は実用の中から見出された芸術とみれば工芸の通ずるところがありますし、象形文字における形態の簡略化はデザインの起源ともいえるでしょう。線の美、余白の緊張感・造形感覚は極めて絵画的です。 ものをつくるという共通の精神の下で、もはや書と美術に明快な境界線はありません。このことは、羽熊幹太氏の作品群からも伺い知ることが出来ます。 表面的には文字を書く・紙に墨をのせるという行為ですが、その置くには書を学び知ることによって、新しく見えてくる世界があるはずだと私は信じています。なぜならそれは私たちの美術の世界においても同じことが言えるからです。 情報過多の現代だからこそ、いまいちど書の持つ洗練された美を見つめ直し、そこに秘められた可能性を探ってみる必要があるのだと私は思います。また、現代人はそういった作品を求めているはずですし、新鮮な感動を受けるに違いありません。 |
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■私の世紀末カルテ ■2000.11.03 ■大2 |
書類に用いられている文章は誰が読んでも同じように解釈できなければなりません。例えば、商売の時に交わす契約書の内容がいろんな意味に解釈できるようでは困ります。それに対して、文学における優れた文章というのは、その一言一文、行間にまで様々なニュアンスを内包し、読者の経験の数だけ読み取り方がある様なものだと思います。豊かな文章です。 サザンオールスターズというバンドを好きになりはじめた頃、テレビでライブを見たのですが、正直つまらなかったのを覚えています。知らない曲が多かったためですが、何よりの原因は歌詞が分からなかったためでした。ボーカルの桑田佳祐の生歌は予習していないと聞き取れません。音として音楽をとらえると、歌詞は二の次なのかもしれませんが、僕にとっては歌における言葉の意味はとても重要です。「人形は顔が命」といいますが、人形の仕上げに顔を描き込むのと、カラオケにボーカルを入れて曲が完成するのも、最後に吹き込むのが重要という点で似ていると思います。 家に帰るとテレビが無くては生きて行けません 嘘でもいいから刺激が無くては死んでしまいます こんな時代に手紙を書くのが好きになりました 他人（ひと）に己れをさらけ出すのが怖くてなりません 闘う事や傷つく事は拒むけど 野暮な慰めにゃホロホロリ 引用した桑田佳祐「私の世紀末カルテ」は、最初の一節に全てがつまっている気がします。その魅力に惹かれました。 歌詞の中にも出てくる「手紙」仕立ての作品にしました。 |
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■Ｔ−１パンフレット ■2000.11.04 ■大2 |
武蔵野美術大学との大学対抗の総合格闘大会が、芸術祭において行われました。異種格闘技大会の「Ｋ−１」を模して「Ｔ（タマ）−１」です。 |
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■Ｔ−１ ■2000.11.04 ■大2 |
パンフレットの制作だけでなく、選手としても参加しました。 本戦（ガチンコ）が五試合とその間にエキシビジョンマッチ（ヤラセの見せ物戦）が三試合ありました。他の試合は観客も盛り上がって歓声も大きかったのですが、僕らの試合だけは、あまりにも真剣勝負過ぎて張り詰めた雰囲気になってしまい、会場全体が息を飲み静まり返ってしまったといいます。無論それは試合後に聞いた話で、試合中は周りの雰囲気など察している余裕はありませんでした。確かに柔道の試合というのは、打撃系の格闘技に比べて華やかさに欠けるところがあるのかもしれません。しかし、それがかえってＴ−１全体の中に良い緊張感を加えることになったということです。 また、通常の柔道の試合では、観客のほとんどが柔道関係者です。世間に注目されるのはオリンピックの時ぐらいです。高校の時、野球部の応援だけ学校全体で出掛けたりするのをみて、なんで柔道は応援がないんだとうらめしく思っていました。そういう意味で、Ｔ−１でいろいろな人に見てもらえたのは貴重な体験でした。やめずに続けていて良かったです。 |
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■タマ火 ■2000.11.04 ■大2 |
前作は生産数も少なかった事もあり、あっという間に売れてしまったので、うわさを聞き付けたひとたちからの問い合わせが後を絶ちませんでした。それに応えるかたちで芸術祭の模擬店で再販売する事になったのです。 ちょうどこの話が進んでいた頃、僕は芸術祭実行委員会の仕事に時間を取られて、広告研究会の話し合いに参加できないでいました。ですから、これは僕が部室に置いておいた前作の試し刷りを元に、一年生がデザインしてくれたのです。そんな話があったという事自体、原物を見るまで知らなかったという状況でした。前作は確かに売れたのですが、手描きの「タマ火」のロゴが醸し出す味やダサさに嫌悪感を示すひとがいたのも確かで、今作はそういうものを取り払ってみた版と言えるでしょう。 しかし、「『タマ火ライター』とその知的所有権」の中でも述べていますが、いくらデザインは広告研究会に捧げたとはいえ、原作者に一言くらい声を掛けてくれても良いのではないかと思ったものです。でもやはり、売れたのは芸術祭期間中がんばって売り歩いてくれた一年生のおかげだし、何より部会に顔を出さなかった自分が悪いのです。 前回を教訓に三倍の一五〇〇個を生産し、芸術祭で捌けなかった分は学内の画材店に置いてもらいました。売り上げの１割（１０円）を店にあげる契約です。 |
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■たんすにポン ■2001.01.11 ■大2 |
非常 [emergency]
時の道具の提案です。 まず、専用に何かを用意するのではなく、普段から使っているものを非常時に転用するようにできないかと考えました。 また、日本で発生した地震などの災害の近例を見て、全国からの救援物資の集合が迅速であるとすれば、衣・食料を自分で用意することは想像以上に不必要になってくると考えられます。実際に持ち出す必要性が高いのは、緊急の物資より普段から貴重品としているものなのです。 日本の一般家庭において、通帳や印鑑、重要な書類など、貴重なものはたんすの引き出しにしまっておくという風景がよく見られます。それならば、いざという時には引き出しごと持って行けるようにすればよいのです。 |
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■新しいドアの提案 ■2001.01.11 ■大2 |
開く [open] 道具の提案です。 |
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■街と人とをつなぐ色 ■「まちの記憶」をよむ ■2001.04.01 ■大2 |
「まちの記憶」プロジェクトを始めてから、とうとう１年がたった。かつて作品があった場所は、いまではショッピングモールとなり、連日たくさんのお客さんでごった返している。 こんな今になってなぜこの本を作ったのか。 その一番の大きな理由は、とにかく記録として残しておきたいということだった。約２ヶ月という短い期間しか存在しなかった作品、そして完成までのさまざまな過程と葛藤、苦悩、そして喜びと充実感。そういうものをすべて、何らかの形で残したかった。人々の目に触れたものは結果としての作品だけだったけれど、そこにたどりつくまでの考えや想いがこんなにたくさんあったことを、少しでも多くの人に知ってもらいたい。この本は、そんなメンバーみんなの想いの強さの表れなのである。 決して仕事としてやらされたものではない、自分たちが望んで始め、そしてやりとげたこの「まちの記憶」の記録を読んで、そんなメンバーたちの想いが少しでも伝わることを願う。 2001年4月（序文より、作文：永東綾野） 記録は大切です。きちんとかたちにした面子の意欲はとてもすばらしいものだと思います。 リフレクションしていませんでした。作りっぱなしにしていたもの、やりっ放しにしていたことをきちんと記し、振り返っておくべきだと思いました。 振り返ることは一見後ろ向きな行為に見えますが、実は前に進むための、新しいこと、次の事を始めるために必要なことだと思います。 それによって、ある意味、作品に対してとどめをさすというか、決別する、成仏させるための作業でもあります。 振り返るにしても、何となくではそれなりに終わってしまうものです。きちんと、言葉にする作業を通して、問題を具体化しておかねば、得意技に甘んじ、過ちをくり返し、効率の悪い人生を送ることになるでしょう。 後で見たらくだらないものもあるかもしれません。後になったらこういうものをつくる気すら起こらないのかも知れません。しかし、全てが誰かと関わって出来ているのだから、関わって生きていたという事実を大切にしたいと思います。その唯一の証拠となるのが作品たちなのです。 |
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■御入学御祝 ■2001.04.05 ■大3 |
僕はちいさい頃から、絵を描くのがとても好きでした。 ただ最近、絵を描くことそのものより、描いている途中やあとで、みんなに見てもらうことが楽しいんだという事に気付いたのです。 いま考えると、僕が絵を描いていたまわりにはいつも「みている人」がいました。もしもみせる相手がいなかったとしたら、僕はもう描くことをやめてしまうかも知れません また、僕にとって絵を描くということは、相手を楽しませる方法の一つに過ぎないのかも知れないともとらえています。 だからこそかもしれませんが、どんな分野でも、きっと最後に残るのは人と人とのつながりのようなものなのだと思います。 今まであなたたちの絵をみてくれた多くの人たちがいるように、また今日の日のことをともに喜んでくれている人がいるはずです。 式場で「祝われて」いるみなさんに、この冊子を手渡せることを、今から楽しみにしています。（編集後記「御入学御祝のはなし」より） |
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■AFTER
HOURS!! ■2001 ■大2 |
知人の紹介で依頼された、舞台の宣伝美術です。依頼主の要望に合ったデザインというのは、心掛けているつもりでも意外と出来ていないものだということをこの仕事を通して実感しました。いかに学校の課題が自分のやりたいことだけやっていたのかを知りました。このデザインも一度ダメ出しを受けた後の賜物です。手癖に頼らないことで自分の表現の幅が増やせたのが、大きな収穫です。 ちなみに、金銭的な収穫は全くありません。お金は二の次でした。むしろ、自分でやったら何万円もかかる印刷をタダで出来る上に、喜ばれてしまうのがたまらなく楽しいのです。 報酬は無しと言えども、実はこの仕事はプロのデザイナーとの競合で勝ち取ったものなのでした。最初に僕が依頼されたのは学生への宣伝用のビラをつくるだけで、対外チラシやポスターなどの美味しいところはプロの方にお願いするはずだったらしいのですが、 その方のデザインがあまりにもお粗末だったために解任してしまったそうです。逆に僕のつくったチラシを主催者の伊藤靖朗氏が気に入ってくれたため、大役が転がり込んできたということです。 |
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■AFTER
HOURS!! 観覧券 ■2001.04.25 ■大3 |
客は舞台のお焼香のシーンを模して、チケットの中に入っている白い砂を、入場の前に入り口で空けるというアイデアに基づいています。チケットの切り離しが、袋の開封という行為にうまく置き換えられています。 チケットを購入する様は、危ないクスリを売買しているようにも見えました。 僕は純粋にデザイナーとして試作と指事を出し、実作業はスタッフにやって頂きました。美術大学での制作は、いくら役割を決めても結局みんなデザイナーを兼業しているような状態なので、この仕事では新鮮な体験することが出来ました。 |
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■AFTER
HOURS!! ■パンフレット ■2001.04.25 ■大3 |
一枚一円とかいう印刷機を使用してつくっています。これは費用を節約するためなのですが、コピーのトナーとは違った独特のインクの風合いは、かえって本格的な印刷にも見え、気に入っています。 制約の中でいかに活路を見い出すかも、デザインの醍醐味と言えるでしょう。 |
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■多摩美術 大学ノート ■2001.07.13 ■大3 |
広告研究会のタマビグッズ、ライターの次はノートです。大学といえば大学ノートでしょう。安易でしょうか。 美大ならではということで中は無地です。僕らは学生になっても落書き帳を使うのです。偏見でしょうか。 学校見学会（オープンキャンパス）で販売するためにつくったのですが、納品がギリギリだったため宅配で受け取るのではなく直接取りにゆきました。 彫刻学科の阿久津優さんに車を出してもらい、森大和部長（いつも「やまと」と呼んでいたので、この日まで名字を知らなかった）と僕の三人で、はるばる八王子から板橋までの移動です。カーラジオから当時流行っていた桑田佳祐の「波乗りジョニー」が流れていたのを覚えています。あと、帰り道に環状七号通りで寄ったラーメン屋さんは、九州生まれの部長も認めためちゃくちゃ美味しいものでした。 運搬代はこのとき食べたラーメンと二冊のタマビノートです。 おかげさまでノートも好評でした。 |
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■空のパレット ■2001.07.13 ■大3 |
空の色は青だけではありません。時間、季節によって移りゆく空の色に、人はそれぞれの思いをたずねてきました。僕たちは、空の色に魅せられた人々の思いや、色の様々な要素を表現しました。 中央の鏡に映った現在の空の色とそのまわりを囲む色とをくらべ、似ている色の近くにあるカードを引くと、現在の空の色がどの文学に登場しているのかを知ることができます。当時の気候も分かります。 |
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■色の風鈴 ■2001.07.14 ■大3 |
空のパレットを応用しています。空の色を上部にあるセンサーで感知し、空の色が変わるたびその時々の色が登場する文章の一節が画面上にあらわれます。無線でつなぎ、好きな空の色と文章を登録することもできます。 上項との二作品は、コリオリ（青柳有美子、手塚貴昭、坂巻裕一）によるものです。「コリオリ」は気象用語からもらったチーム名です。 |
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■milk.T ■2001.09.17 ■大3 |
僕たちはオリジナルのプリントＴシャツの製造・販売を目的として1999年に発足しました。 今回の展示品である「紙容器入りＴシャツ」をはじめとして、Ｔシャツに限らず、これからも様々なオリジナルグッズの開発をしていく予定です。 みなさまに気に入ってもらえるものをつくれるようにがんばりますので、よろしくおねがいします。 |
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■「多摩乃輿」告知 ■2001.07.05 ■大3 |
新学期が始まり、四月下旬の学園祭の実行委員会発足当初より会内でテーマを募ったのですが、有力なものがあがらなかったため、一般学生から案を募集することになりました。約百案の中から広報局と本部が審査の結果、芸術学科の小川陽祐君の案を採用することになりました。７月の学校見学会（オープンキャンパス）で配付するうちわの入稿に間に合わせるために緊急決定されたのです。 |
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■多摩乃輿Ｔシャツ ■2001.07.11 ■大3 |
学校見学会（オープンキャンパス）で学園祭の宣伝うちわを配る実行委員が着用したものです。版画部の施設を借りての自家プリントです。委員会内で、希望者への有料配付だったのですが、予定数を超える注文で全員には手渡りませんでした。うちわの配布中に、「Ｔシャツはもらえないの」という問い合わせも結構ありました。 スタッフ衣装のプリント作業は大抵の場合、少人数で夜を徹して行われるために非常にしんどいのですが、自分のデザインをみんなが喜んで着てくれるのを見ると、苦労も忘れてしまいます。 |
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■多摩乃輿うちわ ■2001.07.11 ■大3 |
多くの受験生が来校する学校見学会（オープンキャンパス）にて配付しました。大学の教職員までもが配付場所に押し寄せ、あっという間に2000本が完配しました。学校中の人が青いうちわをあおぎながら歩いていたのには感動しました。 デザイン：志水マサヲ |
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■芸術祭封筒（長三） ■2001.08 ■大3 |
宣伝だけでなく、パンフレットに載せる広告を取るのも広報局の大切な仕事です。夏休みに学校に来て空調のない部屋でひたすら広告主に電話をかけます。この広告収入はパンフレットの印刷費や委員会の運営費になります。 前回製作した名入り封筒がなくなったため、つくり直すこととなりました。当初は封筒屋さんの既製図案で依頼するらしかったが、せっかくなのでオリジナルデザインさせてもらいました。 素材も結構いいものを使っています。封筒は外部の交渉相手にとっての顔であると思うので、さり気なく凝っているのです。 |
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■芸術祭封筒（角二） ■2001.08 ■大3 |
長3のデザインを、拡大せずに等倍のまま使っているのがポイントです。 |
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■多摩乃輿ポスター ■2001.10 ■大3 |
次項の招待状と違って、ポスターは実行委員会の自主制作です。ただ、大学の協力で京王線の駅に貼らせてもらえます。予備校や他大学にも送ります。実際に大衆の目にさらされることになるのが学校の課題との大きな違いでしょう。 「多摩乃輿」からイメージしたキャラクターのイラストを敷き詰めてあります。アイデアは広報局長の清水マサヲくんで制作は僕がしました。このポスターの特筆すべきは、イラストを描くのにみんなが参加しているところです。記念になる一枚です。 |
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■多摩乃輿招待状 ■2001.10.03 ■大3 |
大学から依頼されてつくります。図案はもちろんですが、この年から印刷会社も自分達で手配するようになりました。大学も学生を信用してくれているようです。出来上がったものは大学に買い取られて全国7000人以上の受験生に送られます。新入生のみなさんの中にはもらった人もいるのではないでしょうか。 オヤジと女性が抱き合うイラストに、大学側もはじめは採用を躊躇しましたが、押しで乗り切りました。無難なデザインをするより、あえてテーマの意味を素直に表現しようという考えたからです。 |
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■多摩乃輿ジャンパー ■2001.10.28 ■大3 |
まずは服屋さんを探しまわります。そしてまた自家プリント。色は黒／ベージュ／カーキでした。 |
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■多摩乃輿パンフレット ■2001.10.31 ■大3 |
基本的にデジタル編集です。初心者には手とり足とり教えてあげますので安心してください。実行委員会室にもパソコンがありますが、それだけでは足りないので個人のものも持ち込んでの作業となります。局員同士の頻繁な意見交換が必要なため、意外と仕事を自宅には持って帰れないものです。 編集の山場には実行委員会室に泊まり込みになるかも知れません。こんな汚いところで寝れるの？と思うかも知れませんがこの頃にはきっと平気になっているはずです。ちなみに局長は七泊しました。 恒例のインタビューは夏休みから交渉を始めます。誰にするか、どうやって連絡を取るか、すべて自分達で決めてゆきます。昨年度は先輩の竹中直人さんと大学院の教授になった横尾忠則さんでした。 後期に入ったらすぐ取材に取りかかれるように、夏休み中にパンフレットの内容はほぼ決めておきます。橋本の公民館（冷房完備）を一日中貸し切って話し合いました。 |
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■横尾忠則インタビュー ■2001.09.29 ■大3 |
大学院で油絵を教えている横尾忠則先生とお話しました。 |
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■沿道 ■2001.08.26 ■大3 |
描く時期はいつも夏です。一週間程度、真夏の太陽の下で、麦わら帽子をかぶって写生します。描く場所を探すためにあちこちを散策するのですが、だれにも気づかれていない、いい風景にめぐり会えた時がいちばんうれしいです。 描いていると、時々「何を描いているんだろう？何もないじゃない」という目で僕の視線の先を眺めてゆく人がいます。そんな時、この風景に価値を見い出した自分をちょっと誇らしく思ったりします。そしてそれが、みていただいた人に伝わるならばなおのことです。 最初に描いたきっかけは、区のコンクールに出すためでした。一浪のときに出品し始め、大学に通うことになって引っ越した年も通いながら描いて出品しました。しかしその翌年は、主催社の解散とともにコンクール自体がなくなってしまったのと、暇がつくれなかったこともあって描きませんでした。ただ、発表のあてがなくとも、止めてしまおうとは思っていなかったので二年ぶりに描くこととなったのです。僕は大学に入ってからは、まったく絵を描く機会がなくなってしまいました。このまま描かなくなってしまうのが怖かったので、しっかりと予定を空けて臨みました。それほど、僕にとって南千住での滞在と写生はとても楽しみにしている行事です。夏休みといえども何かと忙しい中、まるまる一週間絵のことだけを考えていられる時間がつくれたことは、精神的な安らぎでもありました。 描いていると、いろいろな人が話しかけてくれます。この絵の時にはすぐそばに住んでいる三浦さんという人が、毎日缶ジュースをごちそうしてくれました。そんなこんな、あの夏の一週間の記憶がこの絵の中に染み込んでいて、見る度に蘇るのです。 2002年より個人蔵。 |
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■タマビール ■2001.11.02 ■大3 |
班課題を名目に、泊まり込みでけんちん汁を作って食べたコリオリ（青柳、佐カ間、手塚）が、翌朝の雑談中に思いついた企画です。 芸術祭でビールを売ったらもうかるのでは、と話が盛り上がり即制作団を結成（後に宇佐川と瀬川が参入、「タマビバレッジ」と命名）しました。商品名も同時決定、というよりは商品名あっての企画です。発起は5月だったものの、なかなか話し合う機会を持てず、実際に動き始めたのは十月に入ってからでした。 課題や芸術祭パンフレットの取材に追われ、話題に上がる事すらなくなっていて、正直言ってこのまま話は消えてしまうと思っていました。ところが宇佐川さんが地ビール工場に相談しに行き、ラベルの納品期限などを調べてきてくれたのが転機となり、それからは、緊急に案を出し合ったり素材を買いに出掛けたりと怒濤の数日間でした。本当に直前で全てが進んで行きました。 この企画は宇佐川さんに救われたなあと、個人的には思っています。彼女が諦めかけていた僕の心に火をつけてくれたのです。 また、制作に取りかかった時期は課題の山場と重なっていて、みんなで集まる事すら難しいほど忙しかったのですが、役割を分担して比較的うまく作業を進められたという感じがします。特に、僕がほとんど参加できなかった販売に関しては、他の仲間なくしては為し得ない事です。 結果として360本を期間中に完売し、わずかながら利潤も出たので成功といえるでしょう。しかし、僕はそういった事よりも、一度諦めかけていたこの企画を、仲間のおかげでやり遂げられた事が何より嬉しいのです。 |
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■タマ火ライター ■2001.11.02 ■大3 |
有名私立大学には購買にオリジナルグッズが売られたりしているらしいです。多摩美術大学にも校章のバッジがあるらしいのですが、売っているところも付けている人も見た事がないようなものでした。何か欲しい！ということでまずつくったのがこのライターです。ちょうど学生会が、面白い企画に150万円を出資すると言う企画を打ち出していたので、資金面でそれを利用しました。 |
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■年賀状 ■2002.01.02 ■大3 |
馬を面白いみせ方で表現できないかと考えました。馬そのものを描かずに馬を感じさせるようなことが出来ないかと。最初はニンジンなんかがいいかなあと考えていましたが、ひづめ（の金具＞蹄鉄）に辿り着きました。 しかも僕の年賀状は判子にするのが恒例なので馬の足跡と判子と言うのは合致するのです。蹄鉄のかたちにイモ判を彫ろうと思い、資料探しに南千住図書館へ行きました。蹄鉄の図版も得られたのですが、さらに興味深い発見がありました。蹄鉄が幸運のお守りとして用いられる事があるらしいのです。新年の挨拶に幸運のお守り、しかも馬がらみ！それを知ったとき、もうワクワクしてしまいました。 さらにラッキーな事に、イモ判にしようかと思っていた蹄鉄の本物が手に入ってしまったのです。ちょうど実家に帰った時、高校生の頃近くに小さな乗馬場ができたのを思い出して駄目もとで行ってみると、ごろごろ転がっていました。もう使わないものらしく「幾らでも持ってって」とのこと。とりあえず十一個もらいました。言（行）ってみるものです。 さらにさらに、その帰り道、乗っていた友達の自動車が事故に遇いそうになったのですが、間一髪助かりました。お守りが十一個もあったおかげかもしれません。乗せてもらったお礼にひとつ車内に置いて帰りました。 写真家の港千尋先生のよれば、足跡というのは印刷の原形であり、最も古い複製技法なのだそうです。映像史の講議でおっしゃっていました。そう言われてみると格調高い作品に見えてきませんか。 |
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■COUP-CAP ■2002.01.07 ■大3 |
無機質なE-mailでのコミュニケーションにひと味加えたものです。現在ラブラブなカップルをターゲットとしてこれから起こりうる二つの未来（つき合い続けている未来と別れている未来）の相手にそれぞれ一つずつメールを出します。そんな、カップル専用デジタルタイムカプセルのwebサイトです。 ■使い方 1.まずカプセルネーム、返信日、パスワード（それぞれ一つずつ）を二人で決めて登録する。 2.それぞれのアドレスを登録する。＊ 3.二つの未来の相手へメッセージを書く。(思い出の画像・曲など添付可能） 4.送信、登録完了。 5.二人で決めた決めた返信日、サイトからURLが送られてくる。web上でカプセルネーム・パスワード確認後メッセージを受信。この時つき合っている時はつき合っている未来の相手に向けてに書かれたメッセージ、別れた時は別れた未来の相手に向けて書かれたメッセージしか見る事ができない。 ＊アドレス変更した場合webサイト上で変更手続きをする。 制作：かんばん娘（浅葉美穂、坂巻裕一、信太多久馬、鈴木美奈子、中村千春） |
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■さく ■2001.10.25 ■大3 |
「公共と個人」をテーマとしたイメージのコンペで採用された案です。 |
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■知らせる ■2002.01.11 ■大3 |
「知らせる」とは二人以上から成る集団の中で、お互いが自分の知識や思いを自由に送受信している状況です。 個人の作品（註）＝ひとつの集団として捉えると、複数の集団がそれぞれの中で「知らせ合っている」ようにもみえます。 私はこの会話の飛び交う場面に相応しい音を添えたのです。 註：この作品は同一のテーマ「知らせる・報せる」でつくった個人の作品を、モニタ上で自由に重ね合わせて観賞する「フィルタミキサー」というコラボレーション作品のいち部品として制作しました。 制作は個別ですが、それらを合体させたものが最終形態ということは見逃せない重要な条件です。個人の作品として成立することは当前ですが、全体の中にあってより活きるようなものにしました。 |
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■報せる ■2002.01.11 ■大3 |
報道において、記者は個人の立場や信条に左右されてはならない事が原則です。 客観的な事実を描写する「報せる」という行為を、状況をありのままに写し取るカメラに転じて表現しました。 |
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■舞台芸術集団地下空港 ■ウェッブサイト ■2002.02.20 ■大3 |
以前やった舞台芸術集団のwebにも参加することになりました。見学のために初めて空港に行ったのはなかなか良い経験でした。 http://www.uga-pa.com/ |
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■７５３ ■2002.04.05 ■大4 |
僕は友だちの作品をみるとき、なんだかとてもはずかしい気持ちになります。女の子のはだかみたいに、はじめはじっとみていることがとてもはばかられるような感じです。学校でいつも会っている人でも、その人がどんなものをつくっているかがみれる機会は意外と少ないものです。いいかげんな感じの人がとてもしっかりしたものをつくっていたり、おとなしい人が楽しいものをつくっていたり。そのまんまの人もいるけれど、それはそれでおもしろいですし。とにかく不思議なくらいに作品は素直です。だからたまの機会に、ふだんはみせてくれなかった一面を目の当たりにされてしまうと、なんだかとてもはずかしい気持ちになるのです。 この冊子をまとめるにあたっても、たくさんの人から絵や言葉をもらい、みることができました。そしてそのひとつひとつから、みんなこの学校が本当に大好きなんだなあという気持ちが伝わってきました。 例年なら学科や部活の紹介文が完全に集まることはないのですが、今年はがんばってそろえました。こうやって学生の気持ちをひとつのかたちにできるのは年にこのときぐらいですし、なにより新入生のみなさんに少しでも多く学校を楽しんでもらうきっかけをつくりたいと思ったからです。こどもの健康と長生きを願う親心から千歳飴が生まれたように、この冊子は先輩方の、みなさんをあたたかく迎え入れようとする気持ちでできているような気がします。 式場で、みなさんにこの冊子を手渡せることを今から楽しみにしています。 （編集後記「７５３のはなし」より） |
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■スタッフ・サービス ■広告研究会篇 ■2002.04.06 ■大4 |
広告研究会が春のサークル紹介で上映するために制作しました。実在のコマーシャル「スタッフ・サービス」のパロディをすることになり、僕は「部長の話を聞かずに弁当を食べる部員」として出演しました。 |
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■柔 ■2002.07.12 ■大4 |
学生会企画のスタンプラリーのために篆刻しました。 |
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■もう たまらん！ ■2002.07.12 ■大4 |
アイデアとして提出されたラフスケッチを引き伸ばして図案としました。催促の末にようやく、「こんなのしかないんですけど・・・」と言いながら差し出したものが採用されたのですから、本人も驚いていました。参加することの大切さを思い知らされる事例です。 イラストレーション：手塚美砂子 |
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■タオル ■2002.07.12 ■大4 |
オープンキャンパスで宣伝のために配付しました。「合格」（品質検査）タグがついている、受験生には縁起の良いタオルです。 |
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■タマジョーＶＩ計画 ■2002.09.16 ■大4 |
卒業研究制作展のビジュアルコンペに案を出すにあたり、僕は、会場が「青」山のスパイラルと横浜の「赤」れんが倉庫のふた手に分かれているところに着目し図案しました。それぞれの展示会場に由来する、青と赤という色を展示会のテーマカラーとすれば、明解かつ展開しやすいのではないかと考えたのです。 デザインというと、ことに新しいものをつくろうと考えがちですが、僕はそうは思いません。確かに今までになかったものを提案しなければならないのですが、そのためには、まず、問題に対していままではどうだったのかを振り返ったり、観察してみる事が大切だと思います。現行のルールや習慣が、なぜあるのかを疑ってみます。そこで、「自分だったらこうするんるん」と思えたなら、それがオリジナルでしょう。 僕は情報デザイン学科に入ってから、情報の質を見極め、整理し、それがそれであるために、もっとも中心にある核を見つけ出してやることを、いつも考えてきました。そうやってつくられたものというのは、むやみにコンピュータを用いた、複雑な表現の氾濫した現在において、意外（当然）と新鮮に見えるものです。 情報デザイン学科において培った眼で、世の中にあるマークを見つめ直してみると、それらには必ず「色」と「形」がある事に気付きました。一見、これ以上削りようがないと思える程に洗練されたマークも複数の要素を持っていたのです。 私たちは、シンボルにはかたちがなければ成立しないものだと思い込んでいたと捉える事も出来るでしょう。 僕は、乱暴に、朴訥に、そして勇敢に、ふたつの会場から、色以外の全ての要素を取り去って、卒業制作展のビジュアルとして提案しました。 |
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■山田太一インタビュー ■2002.10.03 ■大4 |
テレビドラマ「ふぞろいの林檎たち」で有名な脚本家の山田太一さんとお話しました。 企画：多摩美術大学芸術祭実行委員会広報局 記者：坂巻裕一、室田潤、吉田早希 |
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■もう、多摩らん、、、。 ■2002.11.02 ■大4 |
学園祭のパンフレットです。僕がこれに関わってから、年々冊子のサイズが小さくなり、とうとう文庫本仕様になってしまいました。 |
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■タマ火 ■2002.11.02 ■大4 |
昨年の竹中直人氏に引き続いて、多摩美術大学出身の漫画家、しりあがり寿氏とのコラボレーションライターです。 |
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■タマ火 ■2002.11.02 ■大4 |
ライターの四弾目にして、携帯灰皿もつくりました。 |
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■Japanese
Mikan ■2003.01 ■大4 |
作／撮影：佐藤浩子 出演：佐カ間球壱、高崎恭子ほか みかんを今更おいしそうに食べているＣＭを作ってもそのおいしさは皆さんは既に承知だと思い、「みかんが食べたくなるＣＭ」というよりは「みかんを更に印象づけるＣＭ」にしました。（佐藤） |
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■shinkan ■kkq ■geisai ■tamajo ■2003- ■1999-2003 ■1997-1999 ■1994-1997 ■1991-1994 ■1978-1991 ■sakama91@mac.com |
新入生歓迎パンフレット タマビグッズ 多摩美術大学芸術祭実行委員会広報局 2003年多摩美術大学情報デザイン学科卒業研究制作展 〜タマジョー〜 このごろ 大学生ごろ 浪人生ごろ 高校生ごろ 中学生ごろ 小学生まで |